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萩原芳樹のブログ
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人には「出会い」があり、「別れ」がある。
人生たるもの、そんなことの繰り返しのあげくに終止符を迎える。
それがドラマチックであればある程、「ああ、良い人生だっな」と、思えるのかも知れない。

「出会い」と「別れ」・・・実は、もう一つあった。
再会である。
この再会という奴も、状況によっては、かなりロマンチックである。

今週の金曜日(29日)に、私はある人物と再会できる!
その人とは以前から深い付き合いがあり、私は再会を願っていた。

その人は、世間からは器用に見えて、実は誠に不器用な生き方をしている人物。
何度も失敗を繰り返し、何度も人生再スタ-トをして来た人だ。
今週の金曜日、その人はまたまた人生の再スタ-トのラインに立つことになった。

再会の場で、私は何と声をかければ良いのか、今から迷っているしだいだ。
その人とのお付き合いは、かれこれ40年にもなる。
私の若き日の過ちを一番心配してくださった方であるからこそ、お返しを何かしなければならない訳なのだが、まだ何も返せてはいない。

どうしようかなぁ・・・案外カラリと笑っておしまいかも。
でも、後でジ-ンと何かがこみ上げて来ることには間違いないな。

その人の人生再スタ-ト、早ければ明日の朝刊のスポ-ツ新聞芸能記事に掲載されていると思います。

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来年1月公演「あかんたれ芸人の詩」の脚本を目前にして、「あかんたれ芸人」とは何ぞや?・・と、深く考えております。

出番の時間に遅れる。
練習をしない。
これは、「あかんたれ芸人」というよりも、ダメダメ芸人であり、話にもなりません。

では、真の「あかんたれ芸人」とは何であるのか・・・。
それは、いくら努力しても報われない悲しい芸人さん達。
本人は決して「あかんたれ」ではありません。
努力しても報われない芸人さんなのです。
しかし、周囲から見れば、やはりダメな「あかんたれ芸人」なのです。

上方漫才界で成功したいのに、育った地方ナマリが取れずに、大阪弁が喋れない・・・。
いざ舞台に立つと、緊張の余り「チック症」の症状が出てしまい、セリフもトチってしまう。

そうなんです!
私の考える「あかんたれ芸人」とは、愛すべき不器用芸人なのです!

そんな「あかんたれ芸人」が何人も登場する芝居に仕上げようと思っております。

でも、考えれば考える程、「あかんたれ芸人」の人生は深いです。
さぁ、これからそんな「あかんたれ芸人」と、真っ向にぶつかってホンを仕上げて行きます!
ノックの音に、「ひょっとしてヘンリ-が戻って来たのでは?」と、少し期待してドアを開けてみると、そこに立っていたのは「フレンド2」のミックであった。

「ヘンリ-は?」
ミックがキョロキョロするので、らん子はヘンリ-の書き置きの手紙をミックに見せた。
「そうか・・・ヘンリ-の奴・・・」
ミックは書き置きの手紙を握りしめて暫く考え込んでいるようであった。

「ミック、あんたはヘンリ-と同じ元ブラックタイガ-スのメンバ-やったな?」
ミックは、これまで余り喋ろうとはしなかったGS時代のことをポツリポツリと話し始めた。

プラックタイガ-スは、ボ-カルのテリ-の人気で持っていたグル-プであった。
ミックがベ-スで、ヘンリ-はリ-ドギタ-担当。
だが、ボ-カルのテリ-の人気一点張りでは、ワンパタ-ンで飽きられ始めていた。
そんな時、ヘンリ-が曲を作り、ミックとのツインボ-カルの曲も出そうと提案したらしいのである。

しかし、ボ-カルのテリ-は猛反対して、結局その曲はオクラ入りとなったらしい。
ヘンリ-は荒れ、麻薬に手を出した。

ブラックタイガ-スも、ヘンリ-の逮捕がキッスケで解散する。
そして、テリ-とミックは漫才コンビとして、寄席の世界に来たというのだ。

「僕はテリ-の言うことなら何でも聞く。だから、テリ-は僕を相方に選んだのでしょうね。でも、嫌なんです!これ以上テリ-の影で生きて行くことが嫌になったんです!」
ミックの語り口調は次第に熱くなり、やがて涙をボロボロこぽしながら、らん子に訴えた。

「人間って、表でずっと生きて行くタイプと、ずっと裏でばかり生きて行くタイプとがあるのですかね。けど、嫌なんです!これ以上テリ-の裏で生きて行くのが嫌になったんです!」

「そうか・・、ミックもずっと辛い思いをして来たのやなぁ」
と、らん子はミックに酒を勧めた。
二人して、四畳半の部屋で酒を飲み交わした。

翌日。
ミックは失踪していなくなってしまっていた。

来年1月28日(金)29日(土)ABCホ-ルにて公演予定の、サブロ-一座のお芝居ですが、皆さんからタイトルに関してのご意見をいただき、誠に有り難うございました。

まだ本決まりではないのですが、今の時点では「あかんたれ芸人の詩」にしようかなと思っております。

現在、記者会見やチラシ&ポスタ-撮影を目前にして、何かとあわただしい訳ですが、作者の私といたしましては、登場人物とじっくり付き合っている期間であります。

芝居の登場人物は、あくまで架空の人物なのですが、それだけに各人物像をより深く作っていないと脚本は書けません。
生まれや育ち、性格、癖などを細かく考えて行く作業です。

この人物設定が完全に出来上がると、芝居の脚本の半分以上は出来たと言っても良いかもしれません。
この作業が脚本段階で一番計算が必要であり、面白い作業でもあります。

「あかんたれ芸人の詩」・・・楽しみにしておいてください!
今日テニスに行っていて、コ-チから「萩原さんは、良い緊張感を持ってプレ-されていますね」と、お誉めの言葉をいただいた。

コ-チ曰く、緊張感が良い方向に出るタイプと、逆にプレッシャ-になってしまい、ガチガチになるタイプとがあるらしい。

私はズ太いタイプなのか、緊張した方が良い結果を生むようである。

今日、今年の阪神タイガ-スの幕が下りた。
どうやら今年のタイガ-スは、緊張感よりもプレッシャ-の方が勝っているチ-ムに思えてならない。
こうしたチ-ムをプレッシャ-から、いい意味の緊張感に転換するのが監督の役目だと思うのだが、どうやら阪神の監督は苦手のようである。

私ごときが偉そうなことを言えた立場でもないのだが、一阪神ファンとして、来期が心配となる結果になってしまった。

今年引退した矢野選手が、阪神タイガ-スの監督になってくれる日を首を長くして待つしかないか。
♪私は今日まで生きて来ました・・・この歌をすっかりヘンリ-のオリジナル曲であると信じていたらん子は愕然となった。

吉田拓郎の曲を、何故オリジナルであるとウソをついたのだろうか。
部屋に戻って、思いっきりヘンリ-をとっちめてやろうと思った。

部屋に戻ると、ヘンリ-の姿はなかった。
「またパチンコでも行ってるのかな」
そう思った時、ちゃぶ台の上の手紙に気付いた。

「ネネ、ゴメンな。あの曲は俺のオリジナルでも何でもない。俺は最低の男や。これ以上迷惑はかけられへん。いろいろ有り難う」
乱暴な走り書きのようなその文字は、ヘンリ-の字であった。

らん子は、思わずその場に跪いた。
お腹の中にいたヘンリ-の子は、流れてしまった。
そして、ヘンリ-も姿を消した。
全てが無くなり、またらん子は一人ぼっちになった。

その時、部屋の扉からノックの音がした。
「もしかして・・・ヘンリ-が戻って来たのでは?」
と、扉を開けてみたのであるが・・・。


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