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萩原芳樹のブログ
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「男はつらいよ」第30作での名言です。

この回は、美男子の動物園飼育係(沢田研二)を、寅さんが恋愛の指南役をするという話。

寡黙で動物には喋ることは出来ても、いざ好きな女性を前にすると何も言えないジュリ-。

そんな青年の心情を語った寅さんのセリフです。
「今度あの子に会ったら、こんな話をしよう、あんな話もしよう、そう思ってね、家を出るんだ。いざその子の前に座ると、全部忘れちゃうんだね。で、バカみたいに黙りこくってよ。そんなてめぇの姿が情けなくなって、こう、涙がこぼれそうになるんだよ。な、女に惚れてる男の気持ちって、そういうもんなんだぞ。
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「男はつらいよ」の最終回のラストシ-ンをご存じでしょうか。
48作も続いた驚異的なシリ-ズのラストシ-ンです。

寅さんは、阪神大震災の傷跡がまだ残っていた神戸の長田を訪ねています。
実は、阪神大震災の時、寅さんは神戸にいて震災を受け、その後ボランティア活動をしていたという設定。
焼け野原となった長田を歩く寅さんの姿で、このロングシリ-ズは幕を閉じます。

そして、この撮影終了後間もなく、渥美清さんは亡くなります。
聞けば、歩くのもやっとという状態で、最後の撮影に挑んでいたとか。

阪神大震災から、15年経ちました。
街が崩壊し、多くの方が亡くなりました。
私も被災地にいた人間なので思うのですが、どうして天災は弱い者ばかりをいじめるのでしょうか。
亡くなった方は、老人や子供が圧倒的に多く、家屋が壊れたのも貧しい方が多く、金持ちは何の被害も受けずに平然としていました。

そんな場所を最終回の、それもラストシ-ンに選んだ山田監督は本当に素晴らしいです。
常に庶民のハ-トに目を向けて映画を撮り続けて来た監督や渥美さん。

そんな「寅さんの名言集」
まだまだ続けます。
これは名言とまでは行かないのですが、いかにもシャイで照れ屋な寅さんの人柄を表わしているセリフです。

第46作「寅次郎の縁談」にて。
マドンナ役の松坂慶子と金比羅さんに出かけた帰りでのやりとりです。

「寅さん、今日は本当にありがとう。何かお礼にプレゼントをさせて」
「そんなものいらねえよ」
「ネクタイはどう?」
「俺、ネクタイはしねえ」
「じゃあ、靴は?」
「俺、靴は履かねえ」
「そうか、じゃあ温泉にでも行く?」
「俺、風呂は入らねえ」
「もう・・・いじわる!」

いかにも寅さんらしいセリフだと思いませんか?
「そりゃ今は悲しいだろうけどさ、月日がたちゃ、どんどん忘れて行くもんなんだよ。忘れるってのは、本当にいい事だな」

第27作のセリフです。
この回は「男はつらいよ」48作の中で唯一大阪が舞台となっている作品。
六代目松鶴師匠が素晴らしいバイプレイヤ-で出演されています。
「男はつらいよ」第39作は、同じテキヤ仲間が亡くなり、その子供が突然葛飾柴又の寅さん宅を訪ねて来て、行方不明の母親を捜す物語であることは以前にもお伝えしました。

その子供と旅をしている時のセリフです。
夜、旅館で子供が持って来ていた位牌を前に、寅さんはコップ酒をやります。
そこで、このセリフ。

「たった一度の人生を、どうしてそう粗末にしちまったんだ。お前は何の為に生きて来たんだ? なに? てめぇの事を棚に上げてる? 当たり前じゃねえか。そうしなきゃ、こんなこと言えるか?」

「男はつらいよ」には、こうして寅さんが亡き人に向かって一人語るシ-ンが、しばしば登場します。
でも、全てがカラリとしているので、初見では聞き逃してしまうこともあるのですよね。
今日収録のあった「漫才マン」から、ついでにもう一つ。

シャンプ-ハットの二人が、インタビュ-で凄いことを言った。
「相方とは夫婦。二人の間に出来たネタは二人の子供」と。
「子供は年が経つにつれ、どんどん成長いて行く」

素晴らしいコメントだと思った。

先日、チュ-トリアルやノンスタイルと、珍しく飲む機会があった。
今の漫才コンビは、本当に良い子供を作ろうとして努力している良き夫婦であると感じた。

私達の時代は悲しいかな、違っていた。
いかに「相方よりも、自分の方が目立とうか」という下劣芸人もいた時代だ。

私の知り合いで、コンビをいざ結成したものの、コンビを組んでみると、自分の年齢はウソをついているし、一番弟子というのもウソ。その上、学歴やら経歴も全てウソをつかれていたという相方とコンビを組んで悩みに悩んだという話を聞いたことがあった。
その相方さんは、堂々と何人もコンビを取り替えては、ウソを固めて現役を続けられていたらしい。

昭和の芸人さんは、陰が何故ありすぎたのだろうか・・・。
その点、今の漫才さんは素晴らしいと、改めて感じた。
「二人で作った漫才ネタが、子供か・・・」と。


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