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萩原芳樹のブログ
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今年の年頭からプロジェクトで動いて来た「アットホ-ム寄席」が、いよいよ始まることになりました。

「アットホ-ム寄席」とは、今やシャッタ-通りと化してしまった大阪各地の商店街を活気づけようと、吉本さんが企画した定期的イベントです。

今日、記者会見があり、桂三枝師匠(実行委員長)の言葉が明日の朝刊には掲載されていると思います。

「金儲けの為なら何でもする!」と、思われていた吉本が、なんと無料で大阪各地の商店街に芸人を送り込み、地域活性化の為に、一丸となって笑いを作って元気にやって行きましょう・・というプロジェクトです。

我事務所も、当初から相談されて、協力してくださる商店街探し等、事務所のハリキリ作家連中が頑張って「縁の下の力持ち」を随分と頑張ってくれました。

この「アットホ-ム寄席」は、当初は月に10ヶ所の商店街からスタ-トして、将来的には、大阪各地の商店街で、吉本芸人が無料で出没するという大胆なプロジェクトです。

今の世の中、何かと不景気で元気のない話ばかり。
そんな中で、こんな元気なブロジェクトに参加させていただいて私も光栄であります。

一回目は、加賀屋の商店街で、なんと三枝師匠自ら無料で落語をされます!
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芝居の構想段階では、私の場合「切なかったこと」と「バカ笑いしたこと」を、まずは自分の人生の中の記憶から引き出してみることにしている。

ウ-ン・・・でも、なかなか思い出せない。
今回の芝居は昭和47年のお話。
あった!あった!

「これは絶対にウケる!」と、自慢げに舞台に出て、全くウケなかった先輩芸人の舞台・・・。

舞台の袖に戻って来られた時の表情を覚えている。
「気まずい」という顔を私にされていたが、その背中はメチャクチャ切なかったことを思い出した。

これ!・・・何とか芝居のシ-ンで使えそうだ。
頭の鍋が取れない状態で困っているらん子。
そんなところへ、事務所から通告があった。
「こまどり娘」は、笑楽座を離れて暫くドサ回りの仕事をしてもらうというのである。
「そんなん絶対嫌や!」
ぽん子が涙まじりに叫ぶ。
「それが嫌なら、あんた等だけでこの笑楽座を満員にしたらどうやねんな。それならずっとここに出られると思うよ」
マネ-ジャ-が、冷たく言い放つ。
「わかりました。私等だけでこの笑楽座を満員にしてみせます」
ぴん子が意地を張って言い切った。

つまり「こまどり娘」がワンマンショ-をやると約束してしまったのである。
笑楽座は、300人程度で満席になる小屋だが、ぴん子には300もの切符を売る自信は正直なかった。
でも、売り言葉に買い言葉のように、ワンマンショ-をやると言ってしまったのである。
「ぴん子、あんな無茶なこと言うて。事務所側ともっと交渉してみよう」
ぽん子は、マネ-ジャ-を追いかけて行った。

楽屋には、鍋をかぶったらん子と、ぴん子だけが残った。
「らん子、こうなったらヤケクソや。やるだけやってみよう。なっ!」
らん子は俯いたまま元気がなかった。
「私な、今悩んでることがあるのよ」
「わかってる。頭の鍋のことやろ?」
「鍋もそうやけど、実は私・・・妊娠してるねん」
突然の言葉に、ぴん子は固まってしまったが、
「妊娠て、ヘンリ-の子か?ヘンリ-は、そのこと知ってるのか?」
らん子は涙目で首を横に振った。
「このこと話したの、びん子、あんたが初めてや。随分悩んでた。けど、今決心がついたわ。ヘンリ-にも内緒でお腹の子とサイナラする。そやかて、こまどりがこんな時に子供産んでる場合やないやんか」
「アホか!あんたは!」
ぴん子が思いっきりらん子にビンタをした。
鍋をかぶったまま、らん子は泣き崩れる。

「あんたが元気な子供を産んで復活するまで待っといたる!それがメンバ-という運命共同体やんか。そうか・・・ヘンリ-の子か・・あんたもトコトン苦労するようにできてんのやな」
らん子がお腹をさすりながら呟いた。
「一豊いうねん」
「ええっ?あんた、もう子供の名前を決めてるのか?」

まだ妊娠して間もない、誕生する子の性別もわからないのに、らん子は名前を決めていたようであった。







ここのところ何故か急にあわただしくなってしまった。
来年1月公演の「サブロ-一座」の芝居構想に入ろうと思うが、なかなか手につかない。
まずはその前に10月29日にワッハホ-ルである「サブロ-雀々二人の世界」の漫才台本を仕上げなければならない。

それにNHKの特番も依頼されて、その台本も至急仕上げなければならない。

また、吉本のビッグプロジェクト「アットホ-ム寄席」も今月末からスタ-トする。

若い頃はレギュラ-番組を10本以上抱えて、東京~名古屋~大阪と移動を繰り返し、同時に特番を15本も抱えていた時期もあったのになぁ。

ここのところ比較的暇であったので、体と頭が忙しさに付いて来てくれない。
いやぁ困った困った。

そんな渦中にテニスの大会がある。
こちらも納得できる結果が残せるように頑張らなければならない。

あ~忙し! あ~忙し!
来年一月公演を予定しております「サブロ-一座」の芝居。
昭和47年の寄席の世界で本当にあった話をベ-スとした芝居です。

出演は、「大平サブロ-」「オ-ル巨人」「ラサ-ル石井」他・・。

またまた私の「切なくもバカバカしいコメディ」に仕上げようと思っております。

そこで、このブログをご覧の皆さんにお願いがあります。
タイトルの件です。
非常に迷っております。
一応現在の時点では、
「昭和芸人、嘆きの詩」
「昭和芸人の詩が聴こえる」
「昭和あかんたれ芸人の詩」
「あかんたれ芸人ですねん」
「芸人なんかやめたるわ!」
とりあえずは、この5つが候補なのですが、ブログをご覧になった方、是非どれがピンと来て「観てみたいなぁ」と思われるのか、ご感想ご意見をお待ちしております。

現在、座長のサブロ-さんは、主題歌ともいえる大切な曲の作詞に没頭されていると思われます。
今日大切な一戦で阪神は逆転負けをした。
今年のペナントレ-ス甲子園最後の日。
矢野選手の引退セレモニ-も準備しての試合であった。

久保が力投を続けていた。
しかし、9回藤川に交代。
この藤川の登場曲が、何と矢野選手の登場曲であったのにビックリ。
当然、捕手は矢野選手に替わるのかとファンは期待した。
が、城島のまま。

藤川投手は乱調であった。
彼こそ矢野投手に剛球を受けてほしかったのではないだろうか。
テ-マ曲まで矢野投手に合わせたのにである・・・。
(このテ-マ曲の選択は誰がしたのか知らないですが)
本気で試合に勝つつもりなのか、矢野選手引退演出を盛り上げるつもりなのか、どちらかハッキリしてほしかった。
結局矢野選手は、試合に出られないまま引退となった。
切なかった。

TVというのは恐ろしい。
画面にしっかりとアップが映る。
阪神ファンは見逃さなかった。
敗戦の後、ベンチで真弓監督が半笑いの顔であったことを。

そして、感動の矢野選手の引退セレモニ-。
関本が泣いた。
下柳が最後の舞台に立つことのできなかった矢野をいたわるように語り続ける。
でも、城島は常に冷静そのものだったし、真弓監督はTVの画面から消えていた。

さて、ここで阪神フアンの声である。
「そんなク-ルな奴が阪神の監督すんな!」
そんな声が、TVから伝わって来た夜であった。




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