萩原芳樹のブログ
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
頭にかぶった鍋が取れないままの、らん子。
ぽん子が楽屋の芸人連中を連れて来た。 みんなで力を合わせて、らん子の頭の鍋を取ろうというのである。 全員の力で鍋を引っ張るが、思った以上に鍋は、らん子の頭に食い込んでいた。 何とか取ってやろうとして、みんなは夢中になった。 らん子の頭を引っ張るだけでは、らん子の体もその方向に動いてしまうので、らん子の体が動かないように、しっかりとお腹を押さえつける芸人もいた。 鍋は取れた。 しかし・・・らん子はお腹を押さえてもがき苦しみ出した。 余り強くお腹を押さえたので、流産してしまったのである。 「誰や!らん子がこんな時に、思いっきりお腹を押さえた奴は!」 ぴん子が怒った。 が、みんなは何のことだか勿論理解できないでいる。 「♪私は今日まで生きてみました・・・」 お腹を押さえて苦しみながら、らん子はヘンリ-が作曲したあの曲を歌い始めた。 「らん子!大丈夫か?」 ぴん子が心配して声をかける。 「この曲、ええと思わへん?ヘンリ-が作った曲なんや。♪私は今日まで生きてみました・・・」 落語家の笑遊が、さりげなくこう言った。 「らん子ちゃん、その歌は今売り出し中の吉田拓郎の新曲やで」 「ええっ?そんなアホな・・・」 「そんなアホな言われても、そうやねんから。みんなも知ってるやろ?」 「拓郎の新曲で、確か『今日までそして明日から』でしょう。唄えるもん」 楽屋でみんなの歌声がこだまして行った。 らん子は一人泣き叫んだ。 「そ、そんなアホな・・・」 ヘンリ-のオリジナル曲と信じて、ミュ-ジシャンのヘンリ-を何とか応援してやろうという、らん子の夢が、この時ボロボロと崩れて行ったのであった。 PR |
カレンダー
フリーエリア
最新TB
プロフィール
HN:
萩原芳樹
性別:
非公開
ブログ内検索
アーカイブ
P R
カウンター
アクセス解析
アクセス解析
アクセス解析
カウンター
忍者アナライズ
忍者アナライズ
カウンター
|