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萩原芳樹のブログ
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ブロイラ-と少年の挑戦は続いた。
何とか飛べるになろうとするブロイラ-。
木の枝のヤリで素潜りをして魚を突こうとする少年。

しかし、なかなか結果が出ない。
ブロイラ-も少年も、もはや体力を完全に消耗させていた。

当たり前の話である。
もう何日もろくに食べていないのだら。

水は雨水を貯めて何とかしのいだ。
しかし、食料となると、海岸で貝を拾って食べる程度だった。

「もう限界だ。僕を食べるといいよ。僕は元々食用として生まれ育ったのだから」
少年は険しい顔をして、
「僕が家出をしたのは、喰うか喰われるかという社会が嫌になったって、以前に話しただろ!こんなことを今度また言ったら、本当に怒るよ」
「ゴメンよ、悪かった」

少年は、ボロボロになった体で海に潜り、魚を突こうとする。
しかし、弱り切った少年の体力では到底素早い魚を突いたりすることはできない。

一方のブロイラ-は、日々飛距離を伸ばしていた。
最初は2m程度だったが、3m、5mと伸ばして行き、ついに10mも飛べるまでに成長した。

少年は10m飛んだブロイラ-に地上から拍手を送った。
「凄いよ!そこまで飛べたら、もうすぐ大空を自由に飛べるよ」
次の瞬間だった。
ブロイラ-が、フラフラと地上に落下して来たではないか。

「大丈夫?」
「うん、お腹が空き過ぎてるもんで・・・それよりも、今ふといい作戦を思いついたんだ」
「作戦?」
「うん、君と僕が協力しての魚捕獲作戦」
「聞かせて」
少年は、目をランランと輝かせて、ブロイラ-の言うことに聞き入っていた。
        ~続く~
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