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萩原芳樹のブログ
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その頃、私が住んでいたのは「清風荘」という木造三階建ての違法建築のアパ-トだった。

三階のベランダには、わずかな屋上スペ-スがあって、洗濯物の物干し場になっていた。
洗濯機なんて勿論持っていない住民ばかりなので、炊事場で手洗いをして洗濯物を干すのである。
私の部屋は、その物干し場のすぐ近くの部屋だった。

相変わらず、三宅は部屋によく遊びに来ていた。
それも、常識外れの深夜に突然来たりする。
私は、良いのだが、アパ-トの管理人に注意された。
「萩原さん、深夜の来客はいいとしても、ドタドタと大きな足音を立てないでくださいな」と。

私は「夜中に来る時は、そっと足音をさせないように」と、注意した。
三宅は、「ゴメンゴメン、足音を立てんように階段上って来るわ」と。


しかし、この行為が裏目に出てしまった。
その頃、屋上の物干し場から、女性の下着が盗まれるという事件が続いて起こっていた。
管理人は、何とか犯人を見つけようとする。
そんな時、深夜に現れた三宅が、物音を立てまいと、忍び足で階段を上っていたところを管理人に発見された。
その忍び足は、下着泥棒と間違われても仕方ない歩き方だったようだ。

管理人に見つかった。
「あんたか!下着泥棒は!」
「違いますて!」
そんな騒ぎを聞きつけて私が現場に行き、三宅が下着泥棒ではないことを管理人に説得した。
が、管理人はまだ疑っている様子だった。

「三宅、静かに来いとは言うたけど、泥棒みたいな忍び足で来るな!」
深夜に私は呆れて怒ってしまった。

ちなみに、この下着泥棒、女モノのパンティと間違えて、私の花柄の派手なブリ-フも何枚が盗んで行きやがった。
私のブリ-フを盗んでどうするんや!アホ!



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