萩原芳樹のブログ
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ABCの番組では、「ブル-マウンテンコ-ヒ-」の取材と、もう一つ「レゲエのル-ツを探る」という取材もしました。
ボブマ-リ-でお馴染みのレゲエですが、辿って行けば「スカ」という音楽。これは奴隷時代に形成された音楽なのです。 スカの代表的な曲に「バナナボ-ト」があります。 翻訳されて日本でもヒットした曲で、私も知っていたのですが、原曲の歌詞の意味を聞いて驚きました。 「今年はハリケ-ンが来て、バナナの木が全滅してしまったぜ。俺たちは何を食べて行ったらいいんだよ・・・」という悲しい歌詞。 これをジャマイカの人達は、ノリノリで踊る訳です。 悲しい歌詞と、陽気なリズムのコラボ・・・これはいったい何なのか。 リポ-タ-であった音楽家の高原君と一緒に考えました。 そして、二人で出した結論をジャマイカ大使の人にぶつけると、二人の考えが間違いでなかったことに納得しました。 スカは、奴隷達の労働歌でもあったようです。 そんな悲しい歌詞と陽気なリズム。 そして、そのリズムで踊る人達・・・。 こんな音楽が誕生した根源には、悲しい奴隷の叫びがあったのです。 また次に詳しくお話しましょう。 PR
寝言ついでに一つボヤキを。
先日、車を運転していて、一時停止のラインの場所を徐行して通過しようとした。 その時であった。 すぐ傍の電柱の影に潜んでいた警察官が、「違反したぞ!オマエ!」とばかりに、ダッシュして来るではないか。 すぐさま私は急ブレ-キを踏んで、間一髪停止ラインで止まった。 すると、その警察官は、「ちくしょう!」という表情で、また元の電柱の影の位置に戻って行った。 実に下品な話である。 警察官の人全てがそうとは言わないが、近頃そんな下品な警察官がやたら目立つので、ついつい書いてしまった。 知り合いに聞いたのだが、こんなヒドイ話がある。 その人は普通に高速道路で車を走らせていた。 が、後ろから来る車がライトを上向きにして、やたら呷って来た。 その人は、慌ててスピ-ドを速めた。 すると、後ろからパッシング状態であった車が突然パトランプをつけたのである。 覆面パトだったのである。 わざわざ違反を呷ってまで検挙しようという何と下品なお巡り。 私の知り合いで、警察官の見ている前でヤカラに殴られるという出来事が過去にあった。 私も聞いて腹が立ったので、その交番に駆け寄ってみると、上司らしき男が「そんな事実はありません。何を証拠にそんなことをおっしゃるのですか」と来た。 ついでに言うと、芦屋警察だが・・・。 この国は、確かにおかしい! この不景気な世の中でも、まだ国家権力で何とかなると思っているバカ野郎ども。 みんな!もっと文句を言え! 私も言うぞ! とりあえず身近な人間に、ボソボソとボヤキを。
今日は朝から「OBC」の「むっちゃ元気」にゲスト出演。
今週の土曜日に生本番を迎える「上方漫才大賞」の告知をさせてもらった。 それにしても、パ-ソナリティの「高田はん」というオッチャンと、「北浦はん」というオバチャンは面白すぎる。 周囲の人達には常に気づかいしつつも、マイペ-スなライフスタイルには、改めて感心してしまった。 私はといえば、久しぶりのラジオ出演だったせいか、テンションも低く、言葉はかみまくり。 反省しまくりであった。 ラジオ出演の後は、「上方漫才大賞」の会場打ち合わせで、「御堂会館」へ。 「上方漫才大賞」は45年の歴史を誇る。 それを今、任されている私は幸せものだ。 だが、時代も変わり、やたら賞金ばかり高額な「お笑いコンテスト」が増えすぎている昨今、「上方漫才大賞」の存在が薄らいでいるのは事実である。 確かに、いつかは消えて無くなるかもしれない。 でも、私は諸先輩達が作り上げたこの賞を何が何でも守る義務がある。 「今時、上方漫才って?・・・」 バカな若者のそんな声が聞こえて来るような気もする。 でも、私は守る! 大坂城落城の際、最後まで負けいくさとわかっていながら戦い続けた真田幸村・・・。 私は今、真田幸村の心境である。
では、奴隷の逃亡小屋についてお話します。
アメリカ大陸発見の後、欧州の人間達はこぞって新大陸へとやって来ます。 最初は労働力として、先住民を雇っていた訳ですが、先住民は病気の免疫がないので、次々と亡くなってしまいます。 そこで、新たな労働力としてアフリカから無理矢理連れて来られたのが奴隷の始まり。 人間としての自由や欲望の全てを封印された奴隷の暮らしは過酷すぎます。 そんな中で、勿論逃亡者もいたようです。 ジャマイカでの話ですが、逃げ出した奴隷達は、川伝いに上流の山へと。 見つかったら殺されます。 そこで、見つからないように建てた小屋こそ、急斜面のバラック小屋だったのです。 この小屋は本当によくできていて、向かいの山の尾根から見ると、小屋の存在を確認できるのですが、いざそちら側に行ってみると、余りにも急勾配なので小屋がどこにあるのかわからないのです。 奴隷解放から、かなりの年数を経ているのですが、ブル-マウンテンには確かにその名残りがあり、今も貧しい人達が暮らしていたのです。 夜、立派な事務所(豪華な総督邸跡)のガ-デンでパ-ティをすることにしました。 TV番組の経費で、そんな貧しい人達に「安らぎのひととき」という思いです。 暗闇の中から、続々と集まって来る黒人達。 彼等の視力は凄くて、真っ暗闇の中で50m先の相手に合図を送ったりしている程。 確かにジャマイカでは、夜でも無灯火で走っている車を多くみかけましたが、彼等に無駄な照明なんていらないのでしょう。 パ-ティに集まった彼等は、音楽をかければノリノリ状態。 バイキング料理を取りに行っている間も体は常にリズムを刻んでいます。 何故彼等がここまで音楽を愛するのか・・・。 ジャマイカで何日も取材するうちに、私はその謎が解けて来たのです。
ブル-マウンテン農場の事務所に連れて行ってもらいました。
そこは、元々奴隷を監視していた総督邸の後で立派なお屋敷。 かのミックジャガ-が、どうしてもほしくて一度買ったことがあるという有名な豪邸を事務所にされていました。 コ-ヒ-園を見せてもらいました。 ちょうど取り入れ時期なので、地元の人達が忙しそうにコ-ヒ-豆をつんでいました。 そんな働いていた男性の一人に、長沢さんは声をかけたのです。 「お腹空いてるだろう? パンを持って来た。食べなよ」 と、大きな袋に入れたパンを差し出します。 すると、「俺はお腹いっぱいだから、このパンは家に持って帰って女房や子供にやるよ」と、そのパンをポケットにしまい込みます。 私には普通の光景にしか見えなかったのですが、長沢さんから話を聞かされて驚きました。 「あいつ、きっと朝から本当は何も食べてないと思うんです。だからパンをあげたのに、そのパンすら家族に食べさせると言ってる・・・」 コ-ヒ-園の仕事は、取り入れの時期など忙しい時だけの臨時雇いです。 普段は何の仕事にもありつけない人達が、今コ-ヒ-園で働いている。 ジャマイカの山で暮らす人達は本当に貧しいのです。 彼等の家を遠くから見ることができました。 厳しい断崖にバラック小屋がいくつもあり、それが彼等の住居らしいのです。 向かいの山の尾根からは見えるのですが、そちら側にまわると険しい断崖なので、全く家の存在に気付きません。 「変わった場所に何故そんな家を建てて暮らすのかなぁ」と、私も最初は不思議でしたが、その理由が解明されるや、また切なくなってしまいました。 彼等のブル-マウンテンの小屋は、昔の「奴隷の逃亡小屋」の跡なのです。 どういう意味なのか、また続きをお話します。
キンクストンに到着した我々は、UCCの責任者である「長沢さん」ご夫婦と、まずは昼食を。
お二人は、見合い結婚らしいのですが、その見合い結婚がとんでもないので驚きました。 まずはジャマイカの長沢さんが、「日本の女性と結婚したい」ということで、写真や書類を日本に送って、見合い相手を募集。 そして、日本に帰って来た時に見合いをして、そそくさと結婚を決められたようです。 でも、長沢さんはすぐジャマイカに旅立たれてしまいます。 奥さんと二度目に会ったのが、日本での挙式。 挙式を終えた二人は、新婚旅行でハワイに立ち寄り、そのままジャマイカに来て、今を迎えたようです。 さすがに奥さんは、プンプンでした。 「萩原さん、こんな話信じられます?」 何しろ日本人のいない国なので、我々を相手に雄弁な奥さん。 婚約をして手紙をやりとりしている時、ジャマイカのご主人は、リゾ-ト地の絵はがきばかり送っていたようで、「こんな美しい島に嫁入りできるなんて」と、奥さんの胸も踊っていたようです。 しかし、いざ来てみると、ケンカばかりしているガラの悪い貧困な黒人社会であったことにビックリ。 そればかりではありません。奥さんは英語には自信があったようなのですが、この国の英語は少し違っていて、全く通用しなかったのです。 どう違うのかというと、つまり「スラング」の英語なのです。 何故この国の人達がそんな言葉を使うようになったのか・・・。 これには悲しい歴史があります。 アフリカから奴隷として連れて来られた先祖達。 自国の言葉で喋ると、厳しい監督にムチでしばかれたりします。 「教えた英語で喋るんだ!」 でも、奴隷達は、ヨ-ロッパ人の監督に聞かれたくないことが喋りたいのです。 「この監督はヒドイよなぁ」とか、「目を盗んで休むとするか」等々。 そこで彼等は、未熟な英語に見せかけて、独自のスラング英語を開発したという訳です。 まだ農園で現地の人達と逢ってないのに、私はこの時点で切なくなってしまいました。 そして、現地の人達と逢うと、もっともっと驚くべきことが待ち受けていたのです。 |
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