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萩原芳樹のブログ
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6月に迫って来たお芝居、タイトルは「キャバレ-哀歌(エレジ-)」ということは、以前お伝えしたと思います。

今、芝居の構想段階に入っております。
芝居のシ-ンに使うかどうかは別として、私自身が昭和の時代にキャバレ-まわりの芸人だったので、その頃の出来事を思い出しております。

あれは、確か埼玉県浦和のキャバレ-でのことでした。
いつものように形態模写の歌をステ-ジで一曲終えてのこと。
「拍手よりも、現金を放り投げてくれたら、もっと嬉しいですよ。この前、こんなことを言ったら、ビ-ル瓶を投げていたお客さんがいましてねぇ」

そう言った瞬間でした。
本当に、ビ-ル瓶がステ-ジの私に向かって、投げつけられて来たのです。
私は、瞬時に身をかわし、投げられたビ-ル瓶は、バックのバンドさんの譜面台に。

どうやら投げつけた客は、たちの悪い連中のようで、もう一本投げようとしています。
「何をするねや!文句があったら舞台に上がって来んかい!」

私がネタ口調でそう言うと、本当にその客は舞台に上がって来たではありませんか。
「やるっちゅうんか?こう見えても、学生時代はかなりやってたんやで。ピンポンを」
と、尻を出して私はコミカルポ-ズを。

でも、相手はかなり真剣にキレている様子。
何が気にくわなかったのか知りませんが、私に向かって本気で殴りかかって来たのです。

客の半分はネタの延長と思って笑っています。
しかし、残り半分は、やばい暴力沙汰に気がついていました。

そして、その時私の取った行動とは・・・。
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今夜、何年かぶりに最終電車に乗った。
大阪駅のホ-ムで、列車の到着を待ち、列に従って列車に乗り込もうとした瞬間のこと。
後ろの人が少し押したので、私も一瞬前のめりになった。
そのとたんである。
私の前に並んでいたサラリ-マンらしきオッサンが、いきなり私に「肘テツ」をして来た。

瞬間、そのオッサンと私は、にらみ合いに。
でも、私は腹が立つより先に情けなくなってしまった。
「このオッサン、こんな時間まで、どんなストレスをためて帰宅しているのか」
むしろ、むなしくも思えてしまった。

電車に乗って、車両にいる人たちの顔を、マジマジと見渡してみた。
元気なのは、若い女性のみ。
というか、大声で喋っている若い女性も、それでストレスを発散しているのかも知れない。
他の人たちは、やたら疲れまくってしまっている。

不況が、最終電車を襲っている・・・。
そう感じた。
むなしすぎる。
少しオ-バ-だが、「平成の地獄絵」を観ているような気がした。

その数十分前までは、元気でパワフルな人と会い、いつもならタクシ-を使う私も「ようし、電車に乗るか」と、良い気分になっていたところが、そんな現実。

最終電車に乗るのは、暫くやめることにしたい・・・結論。

ちなみに、南海本線の「伽羅橋」の読み方は、「きゃらばし」ですよ。
朝青龍、勇み足の負け。

小沢一郎、物言いで取り直し。

行事は正しかったのか?

場内では座布団が飛び交っているというのに。
「男はつらいよ」の第8作「寅次郎恋歌」からのセリフです。

旅先の信州で、寅さんは「博(義理の弟)」の父親と偶然出会います。
そこで、寅さんはさとされてしまうのです。

「例えば、日暮れ時、農家のあぜ道を一人で歩いていると考えてごらん。庭先にりんどうの花が、こぼれるばかりに咲き乱れている農家の茶の間、灯りがあかあかとついて、父親と母親がいて、子供がいて、賑やかに夕食を食べている。これが本当の人間の生活というものじゃないかね、君」

この言葉を聞いて、寅さんは生まれ変わろうとする訳ですが、結局そんな地道な暮らしは出来ません。

でも、今の世の中、「地道な暮らし」こそ大変困難極まることだと思います。
「これを買え!あれを買え!」とも言わんばかりに、生活必需品でもないモノのPRばかり。
「情報社会だ?」・・・いらない情報が多すぎる!

「時代から、取り残される」という恐怖感から、人は無理矢理いらないモノを買いあさり、偽の満足感でとりあえずの日暮らし。

そんな現代社会に対して、「男はつらいよ」は痛烈に批判しているようにも思えるのです。

ところで東住吉区の「杭全」の正しい読み方は「くまた」ですよ。
今日、吉本会館のNGK楽屋ロビ-で、偶然オ-ル阪神さんと出逢った。
阪神さんは、「これからNHKの笑百科ですねん」と、急ぎ足でロビ-を去りながら、「ブ-ッ!」と、大きなオナラを一発かまして去って行かれた。

噂には聞いていた。阪神さんがラジオの本番中でも、よくオナラをするということを。
それが余りにも臭いので、一緒にスタジオにいたメンバ-が、全員スタジオを脱出してしまい、阪神さん一人が取り残されるという出来事もあった程。

凄いっ!・・・と、思った。
誰もが緊張する場面で平気でオナラできる阪神師匠。
オナラができるというのは、余程リラックスできているか、とにかく肩の力を抜いたニュ-トラルな精神状態であるからだ。

私なんかは、ここ何年も人前でオナラをしたことはない。
というか、できない。
せいぜい自分の家、いや自分の部屋で一人きりになれた瞬間にする程度である。

ということは、私は誰にも心を許していない証なのだろうか。
そういう意味でも、阪神さんは凄いと思う。

赤井英和さんは、オナラをしてはマネ-ジャ-に匂いを嗅がせては「臭い」と、言ってもらえると大喜びをすると聞いている。
赤井さんも、「オマエには、気を許しているよ」という合図なのだろうか。

ウ~ン・・・私も、人前でオナラできる人間にならなくては。
どうせするなら、一同が固まっている状態の緊張感漂う場所で、思いっきりオナラにチャレンジしてみようかな。

次回のお芝居ラストでの舞台挨拶で一発やってみるとするか・・・。
でも、きっと無理だと思う。
それができれば、私は本当に自分を誉めてやりたいが。

話は変わりますが、「野江内代」の正しい読み方は「のえうちんだい」です。
自分勝手なことばかり書いて、「寅さんの名言集」が滞っていました。
(でも、一人よがりのことを書くのがブログか・・・)

今回取り上げるのは、第33作「夜霧にむせぶ寅次郎」からの名セリフです。

『どこにいたって、愛がありゃあ、天国なんじゃないの? そういうもんだよ』

今、日本経済はドン底を迎えようとしています。
「お金がないから、お金に走る」
当然と言えば仕方のないことですが、戦後から「今成金」的な経済成長を遂げたこの国は、西洋に比べるとやはり心が貧しすぎるのかも知れません。

「どんな状況下でも、人を愛する気持ち。優しくいたわる気持ちを忘れない」
寅さんは、そう教えてくれています。

でも、やっぱり金に走るよなぁ・・・。
私も、東洋人であるからして。


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