うそ

ウソつきは泥棒の始まり・・と、子供の頃から教わって来た。
だから、私はウソをつけない人間だ。

これが結構お笑いの仕事では災いして来た。
別に人を笑わせる為につくウソなんだから罪はないのだが、どうしてもできない。
お笑いの世界でも、ウソつきこそ簡単に太れるのは事実だ。

今、この国ではウソつきが当たり前のようになっている。
みんな自分の利益の為なら、平気でウソをつき、罪悪感なんてまるでナシ。

恐ろしい国になったものだ。
そんなウソで手に入れた地位や財産をウヒャウヒャと喜んでいる悪人どもが国を支配しているので、おバカな若者は「勝ち組」とやらに憧れて、小さなウソをつく。
完全に狂ってしまっている。

逆に、ウソをつけない人が、ウソをつかなくてはならない時もある。
それは、人を悲しませない為のウソ。
思いやりのウソである。

このウソは、本当に辛い。