萩原芳樹のブログ
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タカロア島からの帰りは、週に一便という「ツアモツ諸島周回飛行機」に乗った。
帰りの飛行機は、黒真珠養殖場の経営者であるフランス人が一緒だった。 機内では、ワイワイガヤガヤと、とにかく賑やか。 みんなデカい体のタヒチアン達が、大声で会話をしている。 眼下を見下ろすと、とても美しい島が見えて来た。 「あの島は、何という島ですか?」 経営者のフランス人に聞いてみた。 その島こそ、「アヘ島」という島であることを知った。 「アヘ島?」 私が凄い興味深そうにしていたのをどう思ったのか、フランスの経営者は、すぐ機長室に入ってしまうではないか。 そして、すぐのことだった。飛行機は低空飛行を始め、「アヘ島」の上空をグルグルと周り始めた。 「何かエンジントラブルでもあったのか?」 突然の低空飛行に、私や撮影班はビビッたが、そうでなかったらしい。 そのフランス人が、ニコニコしながら機長室から出て来た。 どうやら私が「アヘ島」という名に興味を示したので、撮影できるようにと、機長室へ頼みに行っていたらしいのである。 「そんな・・・勝手に航路を変更して関係ない島の周囲を低空飛行するなんて・・・」 驚いた。 日本国内便で、そんなことをやろうものなら大ニュ-スになってしまう。 機内に乗り合わせたタヒチアン達の様子をうかがってみた。 彼等は、何もなかったように平然とダベり続けていた。 本当に、タヒチアンは脳天気な奴等ばかりである。 こんなことがキッカケになったのか、その頃から私の書くコントやコメディには、「ボケたら、ボケッ放し。ツッコミを入れないでかぶせまくって ボケる」というアホアホパタ-ンが随所に見られるようになった。 気楽なタヒチアン達は、人生の豊かさと楽しみ方を教えてくれたような気がする。 かの「ゴ-ギャン」も、なるほど愛してやまなかった訳だ。 PR |
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