萩原芳樹のブログ
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喫茶店で、姫路の中学生が書いて来た漫才台本を真剣に見ていた「やすし師匠」
姫路の中学生は何を言われることやらと、ビクビクしていました。 「古いなぁ」 台本を見終わったやすし師匠の開口一番の言葉でした。 「漫才台本としては成立してる・・・けど、古すぎる。プロの漫才マネて書いただけやな」 当たり前です。 姫路の中学生が精一杯プロの漫才を参考にして書いて来た漫才台本なのですから。 「君は今15歳やろ?俺は23歳や。君はこの俺を越える漫才台本が書ける筈や」 「?・・・」 「あのな、人のマネをどんなにしててもその先輩を超えることはできん。君が俺に勝てる漫才台本は、15歳にしか理解できん漫才台本を書くことや」 今思えば凄いことを教えられているのですが、姫路の中学生には今一つ理解できません。 「漫才師になりたいんか?」 やすし師匠は、優しい目で語りかけてくださいました。 けど、空気の読めない姫路中学生はこう答えてしまったのです。 「いいえ、大学出たら映画監督にでもなろうと思ってします」と・・・。 すると、やすし師匠の顔が急に恐ろしい表情になり、 「俺は中学を出て漫才やってんねん!大学やと?親に行け言われてるのやろ!」 「ハイ・・・」 「親が何と言おうともな、自分の人生は自分で決めるもんや!」 姫路の中学生は、何故怒らせてしまったのかもわからず小さくなってしまいました。 「君も漫才やりたかったら、中学出てすぐに漫才やったらええ!」 姫路の中学生は、もはや訳がわからない状態になってしまっていました。 「ただ、寄席を何とか無料で見たかっただけやったのに・・・」 「月見おぼんこぼんを知ってるか?」 少し落ち着いたやすし師匠が語り始めました。 「あのこぼん君やけどな、ちょうど君とおなじ中学3年生の時、同じようにこうして俺のところに漫才台本を持って来たんや」 当時「おぼんこぼん」といえば、大阪のアマチュア高校生がプロ相手に漫才コンテストで勝ち、優勝をして鳴り物入りで東京デビュ-を果たし、週刊誌でも「関西の金の漫才高校生コンビ」として騒がれていた、いわば憧れの存在でした。 「俺が15歳の時は、もっとええ漫才書いてた」と、やすし師匠の言葉。 当たり前の話です。比較する方がおかしいです。 「けどな、こぼん君よりも君の方がずっとええ本書いてるで」 「?!・・・天下のおぼんこぼんより僕が上?・・・そんな・・・」 姫路の中学生の人生は、この言葉で自信がつき、それからとんでもない親を泣かせる人生のスタ-トが始まってしまったのであります。 「弟子になりたいのなら、いつでもおいで」・・・お別れにそんな優しい言葉をかけてもらい・・・ 姫路の中学生は、早速家に帰って両親に話をしたところ、「アホか!」と、一喝。 姫路の中学生は、涙しながら列車に乗りました。大阪に向かいました。 家出をして、やすしきよしの弟子になる決意をしたのでした。しかし・・・ この後のお話はまた次にしましょう。 PR |
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