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萩原芳樹のブログ
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頭の鍋が取れない状態で困っているらん子。
そんなところへ、事務所から通告があった。
「こまどり娘」は、笑楽座を離れて暫くドサ回りの仕事をしてもらうというのである。
「そんなん絶対嫌や!」
ぽん子が涙まじりに叫ぶ。
「それが嫌なら、あんた等だけでこの笑楽座を満員にしたらどうやねんな。それならずっとここに出られると思うよ」
マネ-ジャ-が、冷たく言い放つ。
「わかりました。私等だけでこの笑楽座を満員にしてみせます」
ぴん子が意地を張って言い切った。

つまり「こまどり娘」がワンマンショ-をやると約束してしまったのである。
笑楽座は、300人程度で満席になる小屋だが、ぴん子には300もの切符を売る自信は正直なかった。
でも、売り言葉に買い言葉のように、ワンマンショ-をやると言ってしまったのである。
「ぴん子、あんな無茶なこと言うて。事務所側ともっと交渉してみよう」
ぽん子は、マネ-ジャ-を追いかけて行った。

楽屋には、鍋をかぶったらん子と、ぴん子だけが残った。
「らん子、こうなったらヤケクソや。やるだけやってみよう。なっ!」
らん子は俯いたまま元気がなかった。
「私な、今悩んでることがあるのよ」
「わかってる。頭の鍋のことやろ?」
「鍋もそうやけど、実は私・・・妊娠してるねん」
突然の言葉に、ぴん子は固まってしまったが、
「妊娠て、ヘンリ-の子か?ヘンリ-は、そのこと知ってるのか?」
らん子は涙目で首を横に振った。
「このこと話したの、びん子、あんたが初めてや。随分悩んでた。けど、今決心がついたわ。ヘンリ-にも内緒でお腹の子とサイナラする。そやかて、こまどりがこんな時に子供産んでる場合やないやんか」
「アホか!あんたは!」
ぴん子が思いっきりらん子にビンタをした。
鍋をかぶったまま、らん子は泣き崩れる。

「あんたが元気な子供を産んで復活するまで待っといたる!それがメンバ-という運命共同体やんか。そうか・・・ヘンリ-の子か・・あんたもトコトン苦労するようにできてんのやな」
らん子がお腹をさすりながら呟いた。
「一豊いうねん」
「ええっ?あんた、もう子供の名前を決めてるのか?」

まだ妊娠して間もない、誕生する子の性別もわからないのに、らん子は名前を決めていたようであった。







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