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萩原芳樹のブログ
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私が芸人を辞めて、姫路で婦人服の店を経営していた頃のことであった。
突然、俊市郎の弟さんが私の店を訪ねて来た。
私が店を始めたというので暇ついでに寄ってくれたらしい。
弟さんとも勿論昔からの知り合いである。
「兄貴は相変わらずサラリ-マンやってるのかいな」
私が世間話程度に、俊市郎の様子を聞いてみた。
ところがある。

「兄貴は、最近になってやっと会社勤めをするようになったんですわ」
「最近になってて?」
「芳樹さん、何も知らんかったんですか?兄貴はね、最近まで芸人やってたんですよ」
「ええっ?」
弟さんの余りにもの衝撃の言葉に私は固まってしまった。

「芸人やってたて?」
「芳樹さんがB&B辞めて、東京に行かれたすぐ後の頃でしたけどね」
弟さんが話を聞かせてくれた内容とは、こうだった。

私が「ダッシュとんぺ-」「B&B」時代には、自分は全く芸能界に興味のない素振りをしていた俊市郎。
しかし、私が上京した頃、彼はサラリ-マンを突然辞めて芸人になったというのだ。
聞けば、大阪のショ-パブのような店で、司会をしたりしていたらしい。
そして、私が芸人を辞める少し前に彼も辞めて、またサラリ-マンになったというのだ。

中学一年の時、初めて漫才をした二人だった。
私にプロのコピ-を自然と伝授してくれた奴だった。
なんば花月に初めて行ったのも二人。

俊市郎は、密かに私と漫才コンビを組みたいと思っていたのかも知れない。
本当に俊市郎という男は、シャイな奴だ。
「一言、私に自分の思いを告げてくれれば良かったのに・・・」
そうは思ったが、もう遅かった。

今でも時々ふと思うことがある。
俊市郎が、自分の気持ちをぶつけてくれてコンビを組めば、今作家をしている私だが、今も漫才を続けていたかも知れない・・・と。


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