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萩原芳樹のブログ
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さて、昭和の芸人さん話や、その他のよもやま話を続けて来ましたが、いよいよ「お茶子のブル-ス」の予告編というべきか、時代背景や、登場人物をこのブログで紹介して行きます。

このブログを読んでから、3月5日初日の「京橋花月よる芝居」「お茶子のブル-ス」をご覧いただくと、なお一層楽しめると思います。

では、まず時代背景から、ご説明致しましょう。
舞台は昭和44年。

どんな年だったかと申しますと、米国のアポロ11号が月面着陸に成功するのですが、そんな米国ではベトナム反戦デモが行われたりしていました。
日本でも、戦争反対運動が全国で起こり、新宿西口広場では7千人もの若者が集まり、反戦フォ-ク集会を。
集まった若者達と、機動隊が衝突した出来事は今でも伝えられています。

「お茶子のブル-ス」の中にも、反戦デモの話題が出て来ます。

さて、関西の演芸界では、千日劇場(今のビッグカメラの場所にあった寄席小屋)が閉館し、梅田に「トップホットシアタ-」という新しい劇場がオ-プンした年。
テレビでは、「ヤングお-お-」の放送が始まり、全国区では「8時だよ!全員集合」がスタ-ト。

時代がどんどん新しく急変して行った年です。

音楽の方では「タイガ-ス」「テンプタ-ズ」が爆発的人気だった「グル-プサウンズ」全盛期が陰りを見せ始め、フォ-クソングブ-ムへと変わって行きます。
「ヤングお-お-」の始まるキッカケとなったMBSの人気深夜ラジオ番組「ヤングタウン」には、大学生を中心としたアマチュアフォ-クグル-プが連日登場して、若者達は歌謡曲から、そんなアマチュアフォ-クを支持するようになります。
谷村新司さんが、「アリス」結成以前、「ロックキャンディ-ズ」として、そのリ-ダ-的存在でもありました。

どの程度の人気ぶりかと申しますと、アマチュアフォ-クコンサ-トがあちこちで開催され、神戸国際会館などが超満員になる程のブ-ム。

その頃、寄席の世界では、そんな新しい時代にまだまだ対応できてなく、三味線やアコ-ディオンを手にした
「音曲漫才」が主流でした。

「お茶子のブル-ス」では、「スリ-こいさんず」と名乗る女性漫才トリオが話の中心になります。
(スリ-こいさんずに関しては、また後程詳しいプロフィ-ルを紹介しますが)
彼女達も楽器を手にした「音曲漫才」でしたが、楽器を手放し「しゃべくり一本」で勝負するところから、物語は始まる訳ですが・・・。

実際にその頃、ちょうど楽器を捨てて「しゃべくり漫才」に徹するようになられたコンビの代表として、
「Wヤング」さんの存在があります。

Wヤングさんは、千日劇場時代は、ギタ-とサックスを持って舞台に立たれていましたが、花月に移籍して、
しゃべり漫才一本で勝負されるようになります。

しゃべくり一本になり、「他のコンビとは違う新しいスタイルの漫才はないものか」
模索された結果、見事な新スタイルの漫才で、大爆笑を取られるようになります。
そうです!あの漫才です!
この続きはまた・・・。
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