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萩原芳樹のブログ
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ブロイラ-を乗せたサ-フボ-ドは、どんどん沖へと進んで行った。
ブロイラ-は、ボ-ドの上でバランスを取りながら二本足で立っている。
その姿は、まるでカッコいいサ-ファ-であった。

海の色がブル-から、濃紺色に変化して来た。
潮の流れが急になった証拠である。
波も荒くなって来た。
ブロイラ-は、ボ-ドから落とされまいと必死である。
「このまま海に落ちたら、泳ぐこともできないし、魚の餌食になるのかなぁ」
おかしな話である。
鳥は、上空から海の魚を狙っては、サッとくわえて飛んで行く。
「鳥の仲間である僕が、魚の餌食になるなんて・・・立場逆転」
海はどんどん荒れて行った。

ブロイラ-は、目覚めた。
そこは、小さな島の浜辺であった。
横にはサ-フボ-ドがある。
「そうか、荒波と戦ううちに気絶して、この島に漂着したという訳か」

早速、島を探検してみることにした。
人影はまるでなし。どうやら無人島のようである。
沖を見ても島影はなし。ブロイラ-は、南海の孤島に漂着してしまったようだ。でも、そうとわかればブロイラ-は大満足であった。
「ようし!憧れの太陽の陽を浴びて、ここでのんびり暮らすぞ」

そう思って、浜辺にゴロリとなった時であった。
砂浜に人間の足跡を見つけたのである。
「無人島かと思ったら、人がいる・・・気をつけないと」
ブロイラ-にとって、人間に食べられるのが一番の恐怖であった。

少し離れた場所から、少年の歌声が聞こえて来た。
ブロイラ-は、そっとその声のする方向に忍び寄ってみる。

そこには、木にもたれかかったまま座り込み、海を見つめて歌っている一人の少年の姿があった。

    ~続く~
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