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萩原芳樹のブログ
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「お茶子のブル-ス」
11日目のゲストは「オ-ル阪神」さんでした。

阪神さんゲストの日は、終演時間が少し遅くなります。
というのも、サ-ビス精神旺盛で、ついついフリ-ト-クの部分が他のゲストの方よりも長くなってしまうからなのです。

そんな阪神さんのリップサ-ビスに、お客さんは大喜び。
阪神さん、本当に有り難うございました。

阪神さんの次の出番は21日(土)の千秋楽です。

さて、「お茶子のブル-ス」すでにご覧になられた方や、これからご覧になる方の為に、この芝居の裏スト-リ-を少し紹介したいと思います。

芝居の中に出て来るやりとりは、あくまで表スト-リ-であり、我々脚本を書く立場は、それぞれの登場人物がどんな育ちをして、この物語以前にどんな出来事があったのか等を、まずは固めてから脚本作りを始める訳です。

以前、映画の脚本を書いていた時は、主人公の人生の裏スト-リ-だけで、ノ-ト一冊びっしりになる位の時もありました。

という訳で、今回は「スリ-こいさんず」の初代すみれについて、お話します。

この芝居では、「初代すみれ」がメンバ-から離れて、「二代目すみれ」が現れる場面から始まる訳ですが。

「スリ-こいさんず」は、元々女性音曲漫才トリオで、3人が三味線とギタ-を手にしていたトリオでした。
しかし、時代を常に先取りしようとする鋭い感性を持つ「さくら」は、
「いつまでも楽器を手にしている場合ではない」と、楽器を捨てる覚悟をします。
それに対して、「初代すみれ」は猛反対。
結局、「初代すみれ」が、メンバ-から外れることになる訳ですが。

でも、「初代すみれ」がメンバ-から外れたことは、この他にも理由があったと思われます。
劇中に、「さくら」のセリフで「初代すみれは、汚れ芸人やったから」という言葉があります。
汚れ芸人・・・「さくら」の言うところの汚れ芸人とは、いったいどんなことだったのでしょうか。

「初代すみれ」は、男に対して実にだらしない女性であったと思われます。
先輩芸人と飲みに行っては、身を崩してしまい、ついつい体を許してしまうような女。
つまり、「初代すみれ」は、寂しい女だったのかも知れません。

「スリ-こいさんず」は、リ-ダ-のさくらが、しっかり仕切って時代を先読みして引っ張っています。
でも、年齢は「初代すみれ」の方が上。
楽器の演奏力も、さくらより自信があったと思われます。
しかし、いざ漫才論になると、「さくら」の方が上。
面白くなかったのでしょう。
そんな気持ちを、酔っては男の体に預けるような女だったのでしょうね。

この芝居には登場しない「初代すみれ」ですが、「二代目すみれ」をメンバ-に入れて、TVで活躍し始めた「新生スリ-こいさんず」のことを、ねたみの気持ちで、ホヤキ続けていたのかも知れません。

「あんなトリオ、すぐに解散するに決まってる」と、玉出のスナックで酔いながら、客にボヤキ続けていたのかも知れません。

おそらく芸人をやめた「初代すみれ」は、玉出辺りのスナックで働いていたと思えるのです。

さて、明日のゲストは「里見まさと」さんです。
残り4日となりました。
出演者一同、より気合いを入れて頑張ります!
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