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萩原芳樹のブログ
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「お茶子のブル-ス」6人のゲスト、続いては「オ-ル阪神」さんです。

阪神さんは、泉大津出身。
泉州の人って、どこか南米人のように陽気で賑やかな人が多いですね。
「お笑い芸人」を生むには、非常に肥えた土壌のような気がします。

さて、阪神さんは中学1年入学の時、「隣りの小学校の、あの伊東が来る」と、その伊東という少年の大きな存在を意識されていたらしいです。
二つの小学校が一つの中学校にまとめられる訳ですが、
その伊東という少年は、男前で、児童劇団に在籍していて、ドラマにもよく出演していた上、勉強もできて、スポ-ツ万能とのこと。

「伊東って、いっていどんな奴やろ?」と、意識していると、阪神さんと同じクラスになったようです。
伊東君は、すぐ学級委員長になり、運動会でもダントツ一位。
女の子にも人気があり「外人」というニックネ-ムをつけられていたようです。

その伊東君が・・・実は「サブロ-シロ-」のシロ-さんなのです。
そうです。阪神さんと、シロ-さんは中学1年の時、クラスメ-トだったのです。

その頃の阪神さんといえば、教室の窓から釣り竿を垂らして、中庭の池の鯉を釣ったり、休みの時間には手品を披露したりするクラスの爆笑少年でした。
釣りは子供の頃から大好きで、水族館にこっそり忍び込んで勝手に釣りをして怒られたこともあるそうです。

そんな阪神さん、高校卒業すぐ18歳で漫才デビュ-。
そして、すぐに超売れっ子となる天才漫才師です。

私も、まだ芸名も決まってない今の阪神巨人さんが「ヤングお-お-」に出演されたTVを見て衝撃を受けたのを記憶しています。
「もの凄い新人が出て来たなぁ」と。

普通、デビュ-してすぐに売れっ子になると、生意気になるのが当然です。
しかし、阪神さんは違いました。
常に周囲に気を配り、実に繊細な方なのです。

我々コメディ作家は、書いた台本に出演者からイチャモンをつけられることが、しばしばあります。
でも、阪神さんはいつも黙って台本を売れ取ってくださり、台本のセリフ通りに忠実にやってくださいます。
その台本が正直面白くない場合もあります。
そんな時、阪神さんは動きやら独特の擬音ネタも取り入れながら、見事に爆笑に持って行かれるのです。
本当に作家にとっては涙が出る程嬉しいお方です。

「R-1ぐらんぷり」の一回目に阪神さんは出場されて、決勝まで行かれました。私が無理やりお願いしてエントリ-していただいたのですが。

この時の創作落語は、私が以前に阪神さん用に書いた、TVショッピングで捨てられたモノ達が集まってボヤくという擬人法創作落語なのでしたが。
その中に「たまごっち」が登場して「ウンコしたい」ばかりを言い続けるという下りがありました。
私は、「この繰り返しだけで大丈夫かなぁ」と、不安だったのですが、いざ本番になると、その部分が大爆笑!
「♪プンカプンカプンカ・・ウンチし~たい」と、「たまごっち」のセリフにリズムをつけて実にコミカルに演じてくださったのです。
私は、自分で書いた本にもかかわらず大爆笑してしまいました。

我々作家の仕事というのは、建築で例えると、あくまで土台作りをしている立場。
そこに演者さんが上に立派な家を建てられる訳です。
阪神さんは、多少土台がゆるんでいても、力技で見事に立派な家を建ててしまえる方なのです。

そんな阪神さん、今回は出番がアドリブ芝居とあって、どうやら珍しく緊張されているようです。
私から見ると「絶対に完璧にされる!」と、確信しているのですが、ご自身の芸にも、他人にそうであるように繊細な方なのですね。
そんな阪神さんの舞台・・・お楽しみに!

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