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萩原芳樹のブログ
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「お茶子のブル-ス」では、「スリ-こいさんず」という女性漫才トリオが物語のメインになります。
そこで、今日からは「スリ-こいさんず」と、その役を演じられる芸人さんについて語ることにします。

昭和30年代、「トリオ・こいさんず」という3人組がいましたが、あれは歌手の3人組であり、今回の物語とは全く関係ありません。ただただ「こいさんず」という響きが良いので使わせてもらっただけです。

「スリ-こいさんず」のメンバ-と、配役を紹介しておきます。
若松家さくら・・・杉岡みどり
若松家すみれ・・・五十嵐サキ
若松家つばき・・・こっこ

ただ、この女性トリオ、実は物語が始まる前の段階でメンバ-が替わっています。
どういうことかと申しますと、芝居に登場するのは、「二代目すみれ」であり、物語以前に「初代すみれ」がいて、メンバ-を外れるという事件が起こっていたのです。

「初代すみれ」は、男に対してだらしなく、誰とでも寝るような女だったのでしょう。そのクセ向上心がなく、結局は「さくら」と大ゲンカをした末に、辞めていったのです。

「さくら」は、古いタイプの芸人が嫌いな女で、まして楽屋の先輩男芸人を次々と渡り歩く「初代すみれ」のことを「この汚れ芸人が!」と、愚弄してしまったのです。

そして、「さくら」は、「二代目すみれ」を探し始めます。
「これからはTVの時代。TVに耐えれるようなアカ抜けした二代目を・・・」と、目にかなったのが、五十嵐サキ演じる「二代目すみれ」
お芝居は、そんな二代目が初めて楽屋入りするところから始まります。

昭和44年頃の大阪の寄席は、「女性音曲トリオ」の全盛期でもありました。
「かしまし娘」さんを筆頭にして、
「フラワ-ショ-」
「ジョウサンズ」
「ちゃっきり娘」
「グリ-ンスタ-ズ」
といった面々が寄席の舞台を華やかに飾っていました。

どのトリオにも共通しているのは、3人とも楽器を持ち、テ-マソングの後にも必ず一曲歌います。
(これが取り立てて笑いを誘う歌ではなく、普通に歌うだけですが)
そして、センタ-に立っているリ-ダ-は必ずと言っていい程美人。
下手の方がボケで、上手は頷き役・・・という何かお決まりがありました。

若い女性3人が楽器片手に舞台に現れ、歌ありのステ-ジは本当にその頃の寄席の華でした。
しかし、時代とともに、そんな女性音曲トリオも次々と解散されてしまいます。
時代の流れなのでしょうか・・・。

そんな中でも、一番印象に残っているのが、「フラワ-ショ-」のリ-ダ-だった「華ボタン」師匠のことです。
華ボタン師匠は、琵琶湖に入水自殺という悲しすぎる人生の末路を選ばれます。

ボタン師匠は、子供の頃から「なにわ節の天才少女」として評価され、後に漫才に転向された方。
道頓堀角座でも、常にトリをつとめられた大御所でした。

そんなボタン師匠に何があったのかは私もよくわかりませんが・・・・
琵琶湖に入水自殺されてしまうのです。
綺麗な着物を身につけたまま、浅瀬からどんどん深みへと歩いて行き・・・・
(その様子を遠くから、たまたま見ていたという釣り人の話)
ボタン師匠は、一番好きな「なにわ節」を大きな声で叫ぶように歌われながら、この世とお別れされたそうです。
悲しすぎます。

ちょっと湿っぽくなってしまいましたが、「スリ-こいさんず」と、その演者さんのお話、まだまだ続きます。
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