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萩原芳樹のブログ
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「お茶子のブル-ス」ちょっと頭の弱いファンの役を演じるのは、
「桂さろめ」ちゃんです。

「さろめ」ちゃんは、桂あやめさんのお弟子さん。
弟子入りして一年が経ちました。

落語家の弟子入り希望するのには、二つのタイプがあるようです。
まずは、落語そのものが好きで好きで、「どの師匠に弟子入りするか」を選択して決めるタイプ。
もう一つは、その師匠の落語が好きで、「どうしても、この師匠でなくてはダメ」と、師匠を決めて弟子入り志願するタイプ。

「さろめ」ちゃんは、後者です。
あやめさんの落語に魅了され、どうしても弟子になりたいと弟子入りされたそうです。

ちなみに、「桂ざこば」さんの場合、中学生の時、米朝師匠の高座を見て、幼い頃お父さんを亡くしたざこばさんは、「この人のお世話になりたい!」と思って弟子入り志願されたそうです。
亡き父親の面影をどこかで米朝師匠にWらせていらしたのでしょうね。

漫才さんの師弟関係に比べると、落語家さんの方が、はるかに師弟関係は深いと思います。
というのも、漫才の場合、師匠からお弟子さんには芸のアドバイス程度なのですが、落語家さんは違います。

「ハナシをつけてもらう」という落語家ならではのしきたりがあります。
それは、師匠と対座して、師匠のハナシを細かく模写して稽古をつけてもらうという教えられ方。
古典落語は台本を覚えるという形ではなく、師匠が目の前で、自分の為に演じてくださるハナシを、そっくりそのまま真似することで覚えて行く訳です。

今の「春団治」師匠が落語家になったばかりの逸話です。
父親は「二代目春団治」という大きな名前の落語家さんであったのに、今の三代目は、とりたてて落語に興味もなく、一度は社会人として就職もされていたようです。
それが、ひょんなことから、急に「落語家になりたい」と、二代目のお父さんに弟子入りをされます。
そこで、初めて稽古をつけていただく訳ですが・・・。

これまで家庭では、普通に父親でしかなかった人が、対座して目の前で落語をやっている姿を見て、余りにも面白いので、声を出して笑ってしまったとか。
この話を、私はじきじきに春団治師匠にお聞きした時、
「それで、お父さんは怒られたでしょう?」と、聞くと、
「いやいや、親父も一緒に笑ってしまって、結局二人して笑い、その日は稽古にならなんだんや」と。
いかにも、ほのぽのとしたエピソ-ドだと思いませんか?

「桂さろめ」ちゃんは、メチャクチャまじめな女の子です。
常に師匠のことを気づかい、一日も早く一人前の女落語家になろうと努力しています。
そんな「さろめ」ちゃんの熱演ぶり・・・是非観てあげてくださいネ。
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