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萩原芳樹のブログ
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キャロルのマネ-ジャ-が提案した「ヘンテコマン」とは、こんなキャラと活動でした。

「どんな格好でも良いから、とにかく奇抜なスタイルで、極力人の集まる場所、つまりデパ-トの屋上なんかに出没しては、メガホンで風刺ネタを叫び続ける。それを繰り返すうちに、新宿や渋谷辺りで評判になるから、『ヘンテコマン明日3時に参上!』等の予告ビラを貼っては出没する。
そして最後には、自分の背中に長いメッセ-ジを書いた紙をつけて、デパ-トの屋上からぶら下がる・・・どう、これ?」と。

余りにもメチャクチャなブランなので、私は躊躇して、
「それって、警察に捕まったりしませんか?」と、聞くと、

「捕まるんだよね。それで君は新聞記事になり、更に有名になる。見も知らないバカが捕まった訳ではなく、以前からデパ-トの屋上で知られているから、それが伏線になってるんだ。捕まっても刑は軽いから、すぐ出て来られる。そしたら、TVでは引っ張りダコの人気者だよ」

さすがに、私もそこまでやる勇気はありませんでした。
そんな話を渡辺プロで、笑い話としてしたところ、
「ヘンテコマン、面白いじゃない。団五郎としてではなく、ヘンテコマンとして、売ってみようか」と。

こうして、私は暫く「ヘンテコマン」としての芸能生活が始まりました。
レギュラ-で、いただけたのは「ヌ-坊」という4メ-トルもある巨大人形ショ-の仕事。
「ヌ-坊」は、当時「天知真理」のTV番組に出演していた人気キャラで、各地のイベントに引っ張りダコでした。

ヘンテコマンは、そんな「ヌ-坊」ショ-のパッケ-ジとなり、司会とコントを。
自分で考えた「ヘンテコマン」の衣装は、スパンコ-ルのマントに、ラメのTシャツ。海水パンツにタイツ。地下足袋。頭には大きなリボン。

そんな格好で、イベント会場に出没し、見に来ていた子供を泣かせては、抱きかかえて連れ去ろうとします。
そこに現れるのが、巨大人形のヌ-坊。
ヘンテコマンはヌ-坊と、戦った末、負けて泣き出して許してもらいます。
そして、善人に生まれ変わったヘンテコマンは、ヌ-坊の良きお友達として、司会役になるというショ-。

全く子供だましのバカげたショ-でした。
「こんなん近所に親戚いてたら、俺やってられんわい!」等のアドリブが子連れのお母さんに大ウケだったことだけ記憶しています。

結局「ヘンテコマン」キャラは、その後暫くして、自分自身で封印してしまったのですが、今から考えれば「ヘンテコマン」をマット-してたら、ひょっとして爆発的に売れていたかも知れない・・・と思ったりしてしまうのです。

昭和40年代に、「子供をいじめて泣かすヒ-ロ-」なんて、時代の先駆者すぎていたのかも知れません。

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