萩原芳樹のブログ
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姫路の私の店の前の通りで、年に一度大賑わいになるお祭りがありました。
毎年6月下旬の3日間に行われる「ゆかた祭り」です。 浴衣姿の人が、道いっぱいにあふれる夜のお祭りで、姫路では最大規模のお祭り。 勿論、店を始めて一年目の年、私は祭りの人出での売り上げを見込んでいました。 祭りの一週間ほど前の昼間のことでした。 店の表に出ると、向こうの方から、テキヤの親分達が約50人程、ゾロゾロ歩いて来るのです。 「何だろうな」と、様子を見ていると、 「○○商店さん!」「××商会さん!」と、祭りの日のテキヤの区割りをしていたのです。 一行が私の店の前にやって来ました。 幹事さんのような方が、店内に。 「例年通り、お店の前に出店を出させてほしいのですが」と。 私は断りました。 「すみませんが、ウチも商売する予定なんです」 「少しだけでも無理ですか?」 「そしたら、半分だけならいいでしょう」 そんな訳で、店の表の半分はテキヤの方にお貸しして、私はワゴンセ-ルをすることに。 メ-カ-から委託販売の約束で、大量に「ブラウス」と「Tシャツ」を仕入れて、「オ-ル千円」のワゴンセ-ルを。 祭りの前日、テキヤの皆さんの搬入が始まりました。 トラックに屋台を積んで来て設置する訳ですが、その賑やかなこと。 「ご存じ!鉄板焼きのサンちゃん」等と大きく書かれたトラックが続々とやって来るのです。 私は、何だかワクワクしました。 そして、「ようし!テキヤの皆さんよりも売るぞ!」と、気合いを。 ここでも、私は作戦を。 夜のお祭りで、道路は暗い状態です。 私はワゴンに、とびっきり明るいスポットをつけることにしました。 そして、ワゴンの下には、デカいアンプを仕込んで、音楽をガンガンかけることにしたのです。 「祭りに来る奴らは、虫みたいなもの。明るくで賑やかな方に人は集まる筈」と。 祭りが始まりました。 私の計算は、スバリ当たりました。 周囲の出店より明るい上、私の店のワゴンからは賑やかな音楽が聞こえて来る。 そして、ワゴンに群がった人達は、「焼きそばが500円に比べたら、ブラウス千円買った方が得やで」と。 飛ぶように売れて行きました。 バイトの子には、「お客さんがとぎれたら、向こうに回って、服をたたむように」と、指導してありました。 つまり、通りがかりの人は、店員が服をたたんでいるのではなく、客が服を選んでいるように見えるからです。 「男はつらいよ」で、よく「サクラ」のシ-ンがありますが、それと同じこと。 また次から次ほと売れ続け、一日で百万近い売り上げだったのを記憶しています。 でも、テキヤのお兄さん達は、みんないい人ばかりでした。 わずか3日間でしたが、周囲の出店の人達と私はすっかり仲良しになり、「次は、どこのお祭り?」等と会話を。 祭りが終わると、余ったカステラやら、金魚を沢山私の店に持って来てくれたテキヤの人達。 お祭りが終わって、いつもの日常に戻った時、テキヤの人達のことを思い出したりしてしまいました。 芸人を辞め、すっかり商売人になりきった私・・・。 でも、ある迷いが私を襲い始めてしたのです。 PR |
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