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萩原芳樹のブログ
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アイドルの司会をする場合、着替えの間に登場する司会者は大変です。
客は全てアイドルの熱狂的ファンですから、司会者の喋りになんか全く興味はありません。

以前は、それでも何とか頑張って喋りでつなごうとしていたのですが、私はここでも真逆なことにチャレンジしてみました。

まず、思いっきりブ-イングされてしまうことから始めます。
「聴いてほしい」という熱心な喋りはやめて、あえて私は「たどたどしい」ウケない喋りを始めたのです。

すると、思い通りに客席からブ-イングやヤジが飛び始めました。
舞台上の私は、素になり、喋ることをいっさいやめてしまい沈黙になります。

ヤジっていた客席も、思わず静かに・・・。
そして、私が素になって怒り始めるのです。

「君等、何やねんな!そら、僕の喋りは面白くないかも知れん!けどな、一生懸命やってるのやないか!ちゃんと聞いてくれてもええやないか!」と。

客席は、司会者が開き直って素で怒っているので静まり返りました。
「もう、やってられへんわい!」
と、私はマイクを投げ捨てて、スタスタと舞台から袖にハケてしまうのです。

暫くすると、客席はザワザワと。
「ホントに司会者を怒らせてしまった」と、ヤジった奴等は心配すらしている様子。

そこで、間を見て、私はあらかじめ用意していた大きな紙を舞台の横から出して、顔だけ除きます。
その紙には、大きく「ゴメンネ!」から始まり、
「楽屋に戻ったら叱られたわ」
「もう一回やり直すけどいい?」
「許して!」
こんな紙を手に、再び私は舞台に登場します。
客席からは拍手が起こりました。

全てハプニングに見せての、全部が計算上のこと。
まだ21歳だった私は「やった感で一杯」でした。

こんなタブ-なことばかりチャレンジしては喜んでいた頃を今思い出してみると、懐かしくもあり、新鮮です。

もう一度、今の自分にこんなことができるのか・・・何かで試してみたいです・・・いや、ホント。
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