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萩原芳樹のブログ
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では、東京でどのようにしてTVのレギュラ-番組がいただけたのかについてお話します。

今でもそうですが、普通は所属事務所のマネ-ジャ-が売り込んでくれて、TVの仕事をいたたくというのが当たり前。

でも、その頃の私は所属事務所もなく(キャバレ-まわりの事務所をやめてしまっていたので)マネ-ジャ-なんかいません。
渡辺プロのお仕事はいただいていたのですが、地方の余興や、デパ-トの屋上、遊園地等の営業の司会のみでしたから。

「TVに早く出たいなぁ」正直ずっと思っていました。
しかし、吉本を勝手にやめて単身上京してしまったのです。
「いつかチャンスは来る」と信じて、日々の芸能活動を続けていました。

そんなある日のことです。
同じように司会業をやっている友人と、一緒に飲んでいました。
「次もう一軒行きたいけど、金ないなぁ」
「俺もや」
二人はトボトボ六本木を歩くしかありません。
「そうだ。ツケのきく店があるから、電話して行ってみよう」と、友人は早速電話を。

聞けば、TVの制作会社のプロデュ-サ-が経営している、今でいうラウンジのような店があるとのこと。
ツケで飲めることを確認して、早速その店に行きました。
六本木交差点近くにある「クレオパトラ」という店でした。

マスタ-であるTV制作会社のプロデュ-サ-を早速紹介してもらいました。
「ツケとかじゃなく、金はいらないから、その代わりにショ-やってよ」と。
その店には、生ギタ-の人が一人。
ギタ-一本バックにショ-をするのは、上京してすぐ赤坂の店でやっていたので、馴れたものでした。

得意の「エア-山本リンダ」を、またまたやり、店中大爆笑に。
終わると、そのプロデュ-サ-が、こんなことを言い出したのです。
「君、TVに興味ない?」と。
勿論TVに早く出たいのは当たり前です。
「明日、実は俺のやってる歌番組の本番があるから来てよ」と。

「本番に行って、何をするんですか?」と、私が聞くと、
「リハ-サルで代役をやってほしいんだよね」と、プロデュ-サ-。

「バカにすんな!」と、私は思いました。
何が「TVに興味ある・・や!」リハの代役させる程度しかできないのに、大きな顔するな!・・・と。
よくよく見れば、まだ30歳位の年齢。
おそらくディレクタ-でもない、AD程度の奴なのに、偉そうに言ってるだけと思い、私は「わかりました」と、結局翌日その現場には行きませんでした。

そして、それから一ヶ月後のことです。
また六本木で金がなく、その店に電話をして、また無料で飲ませていただくことに。

店に行くと、自称プロデュ-サ-のマスタ-が待っていて、
「この前、どうして来なかったの?待ってたんだよ」と。

カメリハの代役なんて屈辱なことを・・・とは、思いましたが、二度も誘われては、さすがに断ることもできずに、今度こそ行く約束を。

こうして翌日、TVスタジオに行ったことが急転直下、私の運命を変えてしまいます。
また続きます。
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