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萩原芳樹のブログ
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父と、新大阪で別れてから一週間経った日のことです。

その日は、銀座の「メイツ」という渡辺プロのお店で、「新人オ-ディション」の日。

私は司会を任されて、沢山のオ-ディション参加者を、さばいていました。
歌のみでなく、キャラクタ-も重視するので、司会の私が素人さんの個性を引き出さないといけません。

そのオ-ディションで、ダントツ光っていたのが「リリ-ズ」
青森県から来た双子というインパクトで、他を圧倒していました。

客席には、渡辺プロの社長を始め、お偉いさんが勢揃い。
そして、私は社長に呼び出されました。
「また何かしくじったかなぁ」と、心配したのですが、
「いいねぇ、君の司会。頑張りなさいよ」と、お誉めの言葉でした。

ニッポン放送のレギュラ-は決まるし、渡辺プロの社長からも、目をかけていただれるようになった・・・。
もう、充実感一杯です。
でも、ふと父の顔を思い出してしまいました。
午後3時過ぎでした。

この日、友達と六本木で飲んで、帰宅したのは深夜の2時。
明後日は、ラジオの一発目。
こみ上げるテンションを押さえて一人寝ようとしていた時でした。

電話が鳴りました。
「こんな深夜に・・・。どうせイタズラ電話だろう」と、出ないで放っておこうと思ったのですが、一応出ることに。

電話の主は、姫路にいる姉でした。
「芳樹か?お父ちゃん死んだんや」
「?・・・何を言うてんねんな。こんな時間に」
「あのな、今日の昼、突然のことやったのやけどな・・・」
電話の向こうで姉は号泣を。

一瞬、悪夢でも見ているのかなぁと思いました。
電話は母に代わり、「今日の3時過ぎ、脳梗塞でお父さん、亡くなったんや」
姉に比べて、母の声は冷静でした。

しかし、私のすぐ返した言葉は、
「それで、葬式はいつ?」
「明後日や」
「明後日て?明後日は都合が悪いなぁ。別の日に代えられへんか?明後日は大事な仕事があるんやけど」
「アホ!何言うてるねん!明日の始発でとにかく帰っておいで」

本当にバカな息子です。
ニッポン放送の仕事の初日と、父の葬式と、どちらが大事かも区別できなかったのですから。

「これって、ホントに現実なんだろうか・・・」
私は、ベッドに座り込んだまま朝を迎えました。

始発の新幹線で、姫路に向かいました。
富士山が綺麗でした。
涙がボロボロ出て来ました。

私が父のことを、ふと思い出した午後3時頃に、父は帰らぬ人になってしまっていたのです。

東京で、やっと掴んだ運命の日が、父の葬式・・・。
何が何やら、心の整理もつきません。

でも、無事父の葬式を済ませて、私はもう一度チャレンジする気持ちで、その時はいっぱいでした。
しかし・・・。
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